特別支援校の中学部説明会に行ってきました

編み物をする手 子供達の未来
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我が家の長男は特別支援校に通う小学6年生。
コロナで大混乱の今年でしたが、時間は経過し進級の時期が近づいてきました。
先日、参加した長男の通う特別支援校の中学部説明会について書いてみます。

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「中学部」について

特別支援校での初期中等教育を行う過程を「中学部」と称しています。
同様に高校に相当する過程を「高等部」と称します。

カリキュラムについては、各支援校で異なる可能性がありますので、本記事の内容はその一例程度の理解で読んでいただけると幸いです。

中学部の生活について

高等部はほぼ作業訓練の時間(配布された資料が、小学部~高等部全てが記載されていました。学校側からは合理的であり、親から見た場合、先行きがある程度みえるのは親切かなと思います。)になっていきますが、高等部への橋渡し期間という位置づけになっているようです。
中学部でも作業学習があり、毎週2回実施されるとのことでした。

高等部に向けてどのような仕事があるのかを学び始めます。

高等部への橋渡し

作業班の選択

長男の通う支援校中学部では、4つの作業班があり、それぞれ希望したコースを選択します。
1年毎に選択することができ、3年間同じ班でじっくり体験する事も1年毎に色々体験してみる事もできます。
同じ班に人数が集中してしまった場合には、本人・教員・保護者で協議の上決定することになります。

高等部への準備として主に仕事に対する姿勢を重視した教育を行っていくとのことでした。
具体的には

  • 服装
  • 時間
  • わからない時に周囲に助けを求める

などを重視し、社会にでる準備を少しずつはじめていきます。

小学部よりも学習時間が伸びる

午後の学習は小学部ではゆっくり過ごす事が多い内容でしたが、中学部からは昼休みが少なめになり午後も勉強をする時間が入ってきます。
また、クラブなどもあるようです。

朝の過ごし方は、自由な運動だった小学部とは異なり、内容が決まった運動を行うようになります。

体力がきついかな?という気はしましたが、小学部の生活も中学部に備えた活動を意識的に行われているとの事で、少しの時間で順応するようになるとの事でした。

選択できる作業班

上でも書いていますが、体験を重視しているので毎年変えることも3年同じ班でも良いとの事でした。
共通しているのは

  • 「出席」・「欠席」ではなく、「出勤」・「休暇」と表現している
  • 実際に売るものを作るとの事で、生徒には丁寧に作る、きれいに扱う事を教える
  • 毎日の作業に目標を設定してあり、毎日の終わりにできたかどうかを確認する
  • 1~3年生が同じ教室で作業している。グループ分けは行われている

など、社会で体験する事を先行して体験する事になります。
まだ中学生なのに…という気もしましたが、長男がいきなり高校、ましてや社会に出て何かを行うためにはこれくらい長い助走期間が必要なのだと改めて思いました。

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手工芸(布小物)

布を小さくちぎり、ミシンを使用して一枚の大きな布として仕上げて、コースターやリース、くるみボタン(クッション、モックもあるとのこと)などを制作するとのことでした。

1~3年生は合同で一つの教室で作業していました。
全体的に雰囲気が明るい子が多いようです。
ガヤガヤというわけではないですが子供達の表情の明るさが印象的でした。

手工芸(編み物)

リリアン編みをしていました。
マフラーやクッションなどを制作し、こちらも手工芸Aと同様に販売などを行っているとの事です。
作業班でリーダーを決め、説明等を行っているとの事で、長男はできるようになるのだろうか?と思ってしまいました。

制作物を販売する事を意識して、丁寧にきれいに扱うことを学んでいるとの事でした。
作業自体は編み物を編むので、非常に細かい作業を行っています。
そのため、集中力を要求する作業のせいか、全体的に静かに作業を行っている様子でした。

紙工

牛乳パックを再生して紙を作っています。
学校中から牛乳パックを集め、表面を剥がして裁断し、細かく分解してから紙漉きをおこなって、紙を作るという作業でした。
なかなか味のある紙ができており、その紙を使ってコースターや絵葉書などを制作していました。

加工でお湯を使うためか、作業の管理が厳密なのかな?という印象を受けました。

木工

木の加工品を制作しています。
本格的な工作機械(ボール盤、丸のこなど)を使用して製作を行っていました。
作業ノートを自分で書き、最後にまとめており、一日の目標を定めて、結果がどうだったかを発表するなど成果を評価する学習も行われていました。

他の作業班よりも危険の高い作業を行っているためか、表情は真剣そのものでした。

この班は、人数が少ないとのこと。
これは、安全面での配慮を行うために多くできないのだという事です。

比較的指示がしやすく、手先も上手な子が入る班なのかもしれません。

見学を終えて

長男が進学していく先を少しだけ見ることができて、安心感を得ることができました。

同時に、この年齢でもう社会に出る準備を始めている事を見ると、やはり長男の将来について思いを馳せることになります。
この先どれだけ物事を理解できるようになるのか、高等部を卒業したとき、行き先はあるのだろうか?
など、いろいろと考えてしまいましたが、まだ6年先だと思いゆっくりと考えることにしました。

これから、福祉制度などはまだどんどん変わることでしょう。
憲法でも福祉は保証されているわけではなく、国の裁量に任されているという事を知ると、不安は増しますがその時はまたその時考える事にします。

今日の所感!

  • 学校見学は機会があれば是非やっておくべき。先行きが見えるのは親の心の安定にも必要だ。
  • 選択できる子は、中学の中でいろいろな体験をするのも良いかもしれない。
  • 中学部の子供は皆明るい!一般の基準で見たら大変なのかもしれないが、それを感じさせない位皆明るい!
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